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ジュニア・プログラミング検定を受験しよう!「学びたい」を育むために

 

こんにちは!Tech for elementary(以下、TFE)本部の澤部アイコです。

 

プログラミングを学ぶ、たくさんの子どもたちが目標にしているジュニア・プログラミング検定。TFE加盟教室にも受験生が増えています。

 

検定を受験するためのコースを開講している教室や、受験会場となる教室も増えてきました。

 

そこで今回は、ジュニア・プログラミング検定を主催するサーティファイ事業推進部の小林さんに、この検定が開始された背景や、評価基準についておうかがいしました。

 

「プログラミング教育を、習熟度で評価する必要があるのかな?」と感じている方も、ぜひご一読ください!

 

 

ジュニア・プログラミング検定概要

 

ジュニア・プログラミング検定公式テキスト

 

サーティファイ情報処理能力認定委員会が主催するジュニア・プログラミング検定は、以下の内容です。
参考HP:ジュニア・プログラミング検定試験要項

 

試験名:ジュニア・プログラミング検定 Scratch部門

 

受験資格:なし
想定受験対象は小学生 
中学生以上の生徒やプログラミングレッスンを担当する講師、大人やシニアの受験も可

受験場所:サーティファイから会場認定を受けた全国のプログラミングスクール、学習塾、小学校、サーティファイが運営する教室や施設など

合格基準:得点率60%以上
①問題文であたえられた条件を満たしたプログラムが組まれていること
②自由なアイデアが盛り込まれていること

出題形式:Scratchを用いて、問題文であたえられた条件を満たしたプログラミングを行う

認定証:合格者にはサーティファイ 情報処理能力認定委員会より「認定証」を発行
また、すべての受験者に出題分野別の正答状況、認定基準や合格基準といった試験結果情報を提供

 

認定級

■Entry(4級)
試験時間:30分
受験料(税込):無料
出題例:おいかけっこゲームをつくろう
認定基準:合否認定なし

 

■Bronze(3級)
試験時間:40分
受験料:2,500円(税込)
出題例:レースゲームをつくろう
認定基準:単純な条件や筋道を用いた論理的思考ができる。また、条件分岐や繰り返しなどのスクリプトを使って、少数のスプライトを連動させたScratchプロジェクトを作成することができる。

 

■Silver(2級)
試験時間:40分
受験料:2,700円(税込)
出題例:計算ゲームをつくろう
認定基準:基本的な条件や筋道を用いた論理的思考ができる。また、複数の条件分岐や入れ子構造のスクリプトなどを使って、少数のスプライトを連動させたScratchプロジェクトを作成することができる。

 

■GOLD(1級)
試験時間:50分
受験料:2,900円(税込)
出題例:シューティングゲームをつくろう
認定基準:複数の条件や筋道を組み合わせた論理的思考ができる。また、複数の条件分岐や演算、入れ子構造のスクリプトなどを使って、様々なスプライトを連動させたScratchプロジェクトを作成することができる。

 

 

認定級の設定基準と評価基準

 

総務省実証事業にて。ジュニアプログラミング検定の模擬問題を使ってメンターを育成

 

ジュニア・プログラミング検定の合格基準は各級ともに60点以上。

 

採点はひとつの試験で30項目程度設定された細かい基準に照らしあわせ、アレンジ問題を含めてすべて人の手でおこなわれています。

 

大きな判定基準となるのは、
・問題の趣旨が理解できているか
・それぞれの級で求められるScratchのプログラミング能力があるか
という点。

 

各級ごとの合格率は公開されていません。

 

小林さん: 小学生向けの試験で、60点を基準にするのはどうだろうか?という議論はありました。実際お子さんが学校のテストで60点を取ったとき、おうちの人はそれを「学んだことがきちんと理解できている」とみなすだろうかと考えたのです。

けれどジュニア・プログラミング検定の主な目的は、身近な目標を定めてそれに向かって取り組み、合格することで得られる達成感や自信を次のステージへのチャレンジにつなげてもらうことです。合格率を下げ、意欲を奪っては意味がありません。

学校現場での合格基準と比べると達成率は低いかもしれませんが、子どもたちがこれからもがんばろうと感じてもらうための道具として、この試験を活用してもらいたいと思っています。

 

 

サーティファイはなぜ、子ども向けの検定試験を設置したの?

 

ジュニア・プログラミング検定の模擬問題を使ったワークショップの風景
みんな真剣に取り組んでいました

 

サーティファイは主に、ビジネスで役立つ知識と技術の習得を目的とした資格検定試験を主催しています。

 

1983年に設立され、35年間、ビジネスの現場で役立つスキルを測定・評価する検定試験を行ってきました。これまでのべ300万人が受験しています。

 

現在主催している試験は7分野26種類。IT、プログラミング、Web、コミュニケーション、著作権、コンプライアンスなどについて、レベル別に知識と技能の到達度を判定します。

 

そんなサーティファイが、子ども向けの資格を設置した理由は何だったのでしょうか。

 

小林さん:ジュニア・プログラミング検定を設置した理由のひとつには、これまで大人を対象としてきたパソコン教室の多くが、子ども向けのプログラミング教室を開講しはじめたことがあります。

これまでサーティファイのワードやエクセルの検定試験を活用してくださっていた教室から、「大人向けの試験のように、子どもたちの意欲を後押しするような試験を実施してほしい」という要望がありました。

 

しかし一方で、プログラミング教育と検定試験の考え方は、必ずしも一致しないのではないか?という意見もあったといいます。

 

小林さん: プログラミングは自由な創造性を育むものです。自分で作りたいものを、試行錯誤しながら作っていくことが深い学びにつながります。それに対し、「課題をあたえて評価する検定試験のあり方は、プログラミング教育に合わないのではないか」という意見は社内にもあり、実施を決めるまでにもたくさんの意見を聞いて議論しました。

 

議論に具体的な方向性を示したのは、シニアの受験者の存在でした。

 

 

新たな目標にチャレンジするための検定試験

 

サーティファイが主催する検定試験の受験者の多くは、就職・転職、あるいは職場での待遇向上のために資格をとり、保有するスキル・能力を証明したいという目的を持っています。

 

一方で、ワードやエクセルに多いシニアの受験者は、キャリアのためでなく、検定試験の合格を学びにおけるひとつの目標としているケースが多いと小林さん。

 

小林さん:子どもたちにとってのジュニア・プログラミング検定は、シニアにとってのワード・エクセルの検定試験に近い位置付けになるのではと考えました。

プログラミングを学ぶ目的が、資格の取得である必要はありません。けれど目標があると人はがんばれます。

達成したときに得られる大きな充実感や、新たな目標にチャレンジするための勇気や意欲をジュニア・プログラミング検定が後押しできるなら、選択肢のひとつとして、子どもたちに試験を提示することは有効だと判断しました。

 

子ども向けであるジュニア・プログラミング検定の開始までには、検討から1年くらいかけて試行錯誤したと話す小林さん。

 

実際にScratchを指導する教室へのヒアリングやモニタリングを行うことで、より学びの現状に即した試験を作成する試みを重ねました。

 

小林さん: 検定試験に合格するためには、さまざまなブロックの組み合わせをたくさん覚える必要があります。その学習をとおして覚えたことは、次に自分が作りたいとイメージしたものを自分で作るときに役立ちます。

私たちは検定試験に合格することをゴールにするのではなく、そこで学んだことや感じたことをこれからの自分の作品づくりや、コンテストなどにいかしてもらいたいと思っています。

 

「プログラミングの目標は、検定試験でなくてもよい」と小林さん。ただプログラミングを学ぶ子どもたちのやる気や達成感につながるのであれば、ぜひチャンレンジしてほしい、と話します。

 

いつも声をかけてくれるおうちの人や先生からだけではなく、自分の力で受験した試験で認められた経験は、子どもたちの大きな力になります。

 

学習が進んできたら、「ほめる」ためのジュニア・プログラミング検定。一度ご検討ください。

 

 

Text by 黒田 靜

 

 

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