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子どもと楽しむ家庭のパソコン②トラブルを防ぐ!ITリテラシーを知ろう

 

こんにちは!子ども向けプログラミング教室“Tech for elementary”本部の、澤部アイコです。

 

みなさん、ITリテラシーという言葉を聞いたことはありますか?

 

ITリテラシーとは、IT(=コンピュータやインターネットに関する技術)を使いこなす能力のこと。インターネットのルールを指す言葉ではありません。

 

少し前までは、パソコンを使って文書やデータを作成することや、インターネットを使って情報を活用する能力をITリテラシーと呼んでいました。

 

現在はスマホやタブレット、ゲーム機などを通じて誰もが簡単にインターネットにつながれるようになったことで、受信や発信を通じて情報を安全に扱い、トラブルを回避する能力もITリテラシーに含まれるようになりました。

 

今回の、“子どもと楽しむ家庭のパソコン”シリーズでは、子どもたちも知っておくべきITリテラシーについて、ご紹介したいと思います。

 

 

ITリテラシーを知って、ネットのトラブルを回避する

 

 

ITリテラシーについて知らなくても、「炎上」という言葉を聞いたことがない人は少ないはずです。

 

テレビでもよく取り上げられる炎上とは、非常識と知りながら(あるいは深く考えずに)、インターネットに投稿した写真や文章が、不特定多数の人からの非難や誹謗・中傷を集めてしまった状態のこと。

 

ときには発信した人の住所や名前、電話番号だけでなく、家族に関する情報までもが第三者によって探しあてられ、インターネット上に晒されて日常生活に支障をきたすこともあります。

 

これまでテレビで報道されるような大きな炎上の多くは、有名な企業の社員や関係者が、会社のイメージを大きく損ねるような写真を掲載した、あるいは発言をしたといったケースでした。

 

そのため、Googleなどで“ITリテラシー”と検索すると、社員のITリテラシーに関する教育や、啓蒙の仕方などについての記事が並びます。

 

それを見ると、「ITリテラシーは大人のための知識」と判断してしまいそうですが、むしろ社会経験や人づきあいの経験が少ない子どもだからこそ、早くから身につけておくことが重要な能力です。

 

世間を騒がせるような大きな炎上ではなくても、子どもたちは安易な気持ちで発した言葉や写真、動画が人を傷つけ、また自分も傷つける凶器になることを知りません。

 

炎上ほどの大きな問題ではなくても、ささいな出来事が大きなトラブルに発展してしまうことは珍しくないのです。

 

現在は小学生でも、たくさんの子がスマホを持つようになりました。たとえ自分のスマホを持っていなくても、ご家庭のパソコンやタブレット、ゲーム機やおうちの方に借りたスマホなど、子どもたちは様々な方法でインターネットに接しています。

 

大人と同じ道具を使うということは、大人と同じように、身を守る方法も知っておかなければならないということです。

 

「うちの子はまだインターネットにあまり触れていない」というご家庭でも、コミュニケーション能力のひとつとして、ぜひ親子で安全にインターネットを楽しむ方法を身につけてください。

 

 

ITリテラシーとは何かを正しく理解する

 

 

「インターネットに自分の名前や住所を書き込んではいけない」、「人の悪口を書いてはいけない」

 

こういったインターネットのルールについては、学校でも教えてくれるようになりました。

 

けれど子どもたちが巻き込まれる、あるいは起こしてしまうトラブルの多くは、ルールを知っていても発生しています。

 

なぜでしょうか。

 

それは教える大人たちが、ITリテラシーをまだ「ルール」だと考えているから。

 

最初にお伝えしたように、ITリテラシーとは、コンピュータやインターネットに関する技術を使いこなす能力のこと。車の運転と同じように、身につけ、訓練によって上達させることが必要です。

 

今、大人たちができたと思っているのは、知識を教えることだけ。訓練をしていないので、子どもたちはまだうまく使いこなすことができません。

 

「インターネットは危険だ」と、子どもを遠ざけようとする人がいますが、これは間違っています。

 

インターネットやITはもはや生活に不可欠なものであり、子どもたちは自由に使いこなせるようにならなければ、これからの未来をうまく生き抜いていくことができません。

 

遠ざけるのではなく、正しく理解して使いこなせるように、一緒に考えることが大切です。

 

 

「本当に怖いのは何か?」を考える

 

 

「インターネットは危険だ」と思っている方は、何を危ないと考えていますか?

 

知らない人に誘拐されて、殺されること?買った覚えのないものの支払いを請求されること?

 

確かにこういったトラブルは、「インターネットに自分の名前や住所を書き込んではいけない」といったルールを教えておけば、防ぎやすくなります。

 

けれど今、子どもたちにとってこういった犯罪と同じように危険なのは、「悪いと教えられたことのない情報を見つけ出し、自分も発信してしまうこと」です。

 

インターネットには、正しい情報もまちがった情報も同じように書かれています。大人であればデマだと判断できる情報でも、子どもたちには正しく判断するだけの経験や知識が不足しています。

 

ここで改めてお伝えしておきたいのは、「スマホやSNSにふれていないから大丈夫」はあり得ないということです。

 

トラブルが起こったときよく耳にするSNS(交友関係を作って広げるインターネットのサービス)には、FacebookやTwitterだけでなく、個人的にメッセージをやりとりするLINEなども含まれます。

 

また、ゲームや中高校生を対象とした学習アプリにも、友だちやグループを作って人とつながるSNSの機能が搭載されているものがたくさんあります。

 

親がどれだけ近づかせないように気をつけていても、子どもたちはいつかどこかで、そして多くは大人のいない場所で、未知の情報にふれ、自分も発信するようになります。一番怖いのは、子どもが何に注意しなければならないかを知らずに近づいてしまうこと。

 

それなら、いつかふれるその情報をどのように扱えばいいのか、今一緒に考えてみましょう。ここでは親子で一緒に、インターネットに掲載されている記事を見たと仮定してみました。

 

 

発信・受信における情報の扱い方を話し合う

 

 

【情報の扱い①受けとる情報を判断する】

インターネットに流される情報には、正しいものと正しくないもの、偏った意見と公平な意見、個人的な考えと公の見解が混ざっています。インターネットだけでなく、テレビなどを見ながら、お子さんと気軽に話をしてみてください。

 

(1)できるだけたくさんの情報を集める

自分の好きなことや、気分のいいことが書いてあるものだけを信じないでね。みんながそこに書かれていることと、同じことを考えるかな?

 

(2)情報の持つ目的を考える

このホームページ(CM)は、このゲームを買ってもらうために作られているんだね。初めて見たけど、欲しくなっちゃうね。

 

(3)情報の正しさを確認する

これは本当のことかな?新聞やニュースと同じかな?〇〇さん(先生など、身近な大人)ならどう考えるかな?

 

インターネットで発信される多くの情報には、「注目してほしい」という強いメッセージが込められています。情報には読む人の関心をひく様々なしかけがしてあるということを、子どもたちのわかる言葉で説明できるといいですね。

 

【情報の扱い②発信する情報を選ぶ】

インターネットの世界を自分の内側にあると考えるか、外側にあると考えるかで、発信しようとしている情報が適切かそうでないかは子どもにも判断できます。

 

多くの人にとってインターネットは、1人でいるときに使うものです。子どもたちも家にいるような開放的な気持ちで、インターネット上に文章を書き込み、写真を掲載しています。

 

子どもたちにはインターネットで発信をすることが、人通りの多い道に立って何かを叫ぶことや、大きな看板をぶら下げて立つことと同じだという認識がまだないのです。そこで改めて伝えてほしいのは

 

(1)発信の必要性を見直す

あなたが発信しようとしているのは、今ここでガラリと窓を開けて、外に向かって大声で叫ぶ必要があることかな?

 

(2)事実を伝える

どうしても伝えなければいけないのは、どの部分かな?

 

(3)受信者への配慮

あなたの話を聞いた人は、どんな気持ちになるかな?

 

お気づきの方も多いように、ここでお話ししてきた注意点やノウハウは、インターネットの中だけに当てはまるものではありません。対面でのコミュニケーションにもあてはまることです。

 

対面でのコミュニケーションなら正しい判断ができるのに、インターネットではできなくなる。これはやはり大人もまた、インターネットを自分の内側にあるものと考えているからだと言えます。

 

ここまで読んで、「すでにスマホやゲーム機でどっぷりSNSを楽しんでいる子どもに、今さらこんな話ができるだろうか?」と感じられた方もいらっしゃると思います。

 

TFEの加盟教室の先生も、「ITリテラシーは性教育と同じ。早くから始めないと、素直に聞いてくれなくなる」と言います。

 

けれど子どもたちの身を守るためにも、ITリテラシーは知っているだけでなく、「うまく使いこなすための訓練」が必要なものなのです。

 

年齢にかかわらずどんな人でも、FacebookやLINEでの発信に、いつも神経をはりめぐらせていられるわけではありません。

 

テレビのニュースを見たときや、同級生の噂話を聞いた日常のひとコマ。普段のささいな出来事から、情報を受けとることや発信することについて、お子さんと話してみてください。

 

それが何よりも、彼らを守る訓練になります。

 

 

Text by 黒田 靜

 

 

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